園の物語

 

働く人を応援したい

松河戸MOG保育園を運営するモア・フーズは、従業員の7割以上が女性の会社です。彼女たちが結婚や出産という人生のイベントを迎えたとき、その一歩を後押しできる会社にしたいと考えていました。そこで作ったのが、企業主導型の0歳から3歳児を対象とした保育園です。さらに、サービス業界で活躍する人を応援できるよう、「土日祝も受入可能な園」を実現しました。
私たちモア・フーズは、フードサービス業界に携わる会社です。その企業が保育園を作るのだから、強みを活かし「食育」にこだわる園にすべき。そう考え、管理栄養士が常勤し、子どもたちのために栄養バランスと美味しさを兼ね備えた給食を提供できる環境を整えました。
更に、子どもが小さくて働けない人が働きに出られる環境も作りたい。 その想いから、従業員だけではなく、地域の方々も子どもを預けられるようにしました。 私たちの想いが込められた、素敵な保育園になったと感じています。
松河戸MOG保育園は、モア・フーズの社員を含めた地域全体を応援する、という目的で生まれたものなのです。

アレルギーとの闘い

「食育」をテーマに掲げた保育園がスタートし、一番最初に気付いた課題は”アレルギー”でした。アレルギーの子どもはお母さんが作ったお弁当を持ってきて、別の部屋でひとり食事をしていたのです。
当時アレルギーの子どもは、誤って食事にアレルギー成分が混入しないよう、給食を食べている子どもたちと同じ場所で食事をとることができませんでした。「食育」の第一歩は楽しく食事をとることです。別の部屋で寂しく食事をとっている子どもにどうやって食の楽しさを教えればいいのか、私たちは考えました。
出した答えは、卵・小麦・乳を全く含まない給食を提供することです。アレルギーの子どもだけでなく、全ての子どもが食べる給食から卵・小麦・乳を取り除き、アレルギー成分を持ち込まない調理室を実現しました。 今は全ての子どもたちが同じ場所で給食を食べます。その「美味しい」であふれた風景が私たちにとって何よりの宝物ですし、子どもたちにとっても一番大切な「食育」です。

育てて食べる次の食育

次に考えたのは、食事を楽しむだけでなく、自分たちが食べる食材についてもっと知ってもらおうという取り組みでした。
そこで作ったのが、園専用の畑である「MOGファーム」です。 MOGファームでは、たくさんの季節の野菜を育てています。

育てられている野菜を直接見る、収穫する、食べるというプロセスを子どもたちに体験してもらうことで、食材をより身近なものに感じることができるのです。
実際に、ほとんど野菜を食べられなかった子どもが自分の手で収穫した野菜を美味しそうに食べる、という姿を見ることができます。

今やMOGファームからは野菜だけでなく、
子どもたちの笑顔とかけがえのない体験が生まれていくのです。

また、現在では新しいパンの開発にも力を入れています。
MOG保育園の厨房は、卵・小麦・乳が存在しません。
「そんな厨房だからこそできることはないのか」と考えた結果注目したのが、アレルギーフリー・グルテンフリーの製パン技術です。これはアレルギーでパンを食べることができない人でも、安心して食べられるパンを生み出したいという想いから誕生したプロジェクトです。 この技術を活かすことができれば、子どもたちの給食でパンを提供できるようになるのはもちろんのこと、全てのアレルギーに苦しむ人々にも美味しいパンを楽しんでいただくことができます。

私たちは”保育園”という枠を超え、 地域の「食育」を担っていける存在を目指しています。